2026年春季神奈川県大会1回戦。
かなマネでは、このラウンドで19試合の勝敗予想を出していました。
結果は、
19試合中12試合的中。
的中率63.2%。
でした。
2回戦以降と比べると、かなり苦戦したラウンドです。
ただ、今振り返ると、それも不思議ではありません。
県大会が始まったばかりの1回戦は、実際の県大会での試合内容がまだほとんどありません。
地区予選、過去大会、学校としての実績などを使いながら予想することになりますが、「今回のチームが実際に県大会でどの程度戦えるのか」については、まだ見えていない部分が多い段階です。
そして19試合を改めて並べてみると、かなり興味深い傾向も残っていました。
65%以上をつけた6試合は6戦全勝。
一方、60%未満の予想は9試合中3試合しか当たりませんでした。
つまり、1回戦では「明確に差を置けたカード」と「ほぼ五分に見えたカード」では、予想の安定度がかなり違っていたことになります。
今回は1回戦19試合をまとめて振り返りながら、春大会の最初の予想で何が読めていて、何がまだ見えていなかったのかを考えます。
- 1回戦の予想と結果
- 65%以上をつけた6試合は全て的中
- ただし、高勝率=大差ではなかった
- 60〜64%は3勝1敗
- 海老名60%に対して、百合丘8-1
- 一番苦戦したのは60%未満
- 52%の予想は3試合すべて外れ
- 厚木52%-鎌倉は7-2で逆方向
- 南52%に対して、大磯11-1
- 旭丘-川崎総合科学は9-8
- 55%でも川和は12-1
- 鎌倉学園75%は7-0。その後も横浜を追い詰めた
- 市ケ尾65%は3-2。それでも的中の価値はある
- 中大横浜65%も9-8
- 1回戦は「情報の少なさ」が最も大きい
- 大会が進むと「今回のチーム」が見えてくる
- 現在のかなマネInsightで振り返ると
- 勝率帯で見ると、かなりはっきり差があった
- 1回戦から見えた3つの課題
- 1回戦は「予想モデルの入口」だった
- この1回戦から見えたこと
1回戦の予想と結果
| 対戦カード | かなマネ予想 | 勝率 | 結果 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 生田-横浜南陵 | 生田 | 65% | 生田 6-1 横浜南陵 | ○ |
| 厚木-鎌倉 | 厚木 | 52% | 鎌倉 7-2 厚木 | × |
| 鶴嶺-鎌倉学園 | 鎌倉学園 | 75% | 鎌倉学園 7-0 鶴嶺 | ○ |
| 百合丘-海老名 | 海老名 | 60% | 百合丘 8-1 海老名 | × |
| 上溝南-麻布大附 | 麻布大附 | 55% | 上溝南 5-2 麻布大附 | × |
| 旭-神奈川商工 | 旭 | 58% | 旭 6-1 神奈川商工 | ○ |
| 関東学院六浦-横浜栄 | 横浜栄 | 60% | 横浜栄 15-5 関東学院六浦 | ○ |
| 上溝-西湘 | 西湘 | 62% | 西湘 7-1 上溝 | ○ |
| 横浜瀬谷-岸根 | 横浜瀬谷 | 70% | 横浜瀬谷 13-1 岸根 | ○ |
| 柏木学園-市ケ尾 | 市ケ尾 | 65% | 市ケ尾 3-2 柏木学園 | ○ |
| 南-大磯 | 南 | 52% | 大磯 11-1 南 | × |
| 松陽-茅ケ崎 | 茅ケ崎 | 55% | 松陽 4-2 茅ケ崎 | × |
| 神奈川大附-元石川 | 神奈川大附 | 60% | 神奈川大附 6-4 元石川 | ○ |
| 秦野-金井 | 金井 | 51% | 金井 3-2 秦野 | ○ |
| 相模原城山-湘南学園 | 湘南学園 | 58% | 相模原城山 7-6 湘南学園 | × |
| 厚木西-中大横浜 | 中大横浜 | 65% | 中大横浜 9-8 厚木西 | ○ |
| 旭丘-川崎総合科学 | 川崎総合科学 | 52% | 旭丘 9-8 川崎総合科学 | × |
| 湘南-横浜氷取沢 | 湘南 | 75% | 湘南 6-0 横浜氷取沢 | ○ |
| 川和-鶴見大附 | 川和 | 55% | 川和 12-1 鶴見大附 | ○ |
全体:63.2%(12/19)
1回戦だけを見ると、決して高い的中率ではありません。
ただ、勝率帯まで分けてみると、かなり重要な特徴が見えてきます。
65%以上をつけた6試合は全て的中
まず、かなマネが比較的はっきりと差を置いたカードを見てみます。
| カード | 予想 | 結果 |
|---|---|---|
| 生田-横浜南陵 | 生田 65% | 6-1 ○ |
| 鶴嶺-鎌倉学園 | 鎌倉学園 75% | 7-0 ○ |
| 横浜瀬谷-岸根 | 横浜瀬谷 70% | 13-1 ○ |
| 柏木学園-市ケ尾 | 市ケ尾 65% | 3-2 ○ |
| 厚木西-中大横浜 | 中大横浜 65% | 9-8 ○ |
| 湘南-横浜氷取沢 | 湘南 75% | 6-0 ○ |
6試合中6試合的中。
ここは1回戦でかなり良かった部分です。
当時の材料でも、比較的明確に差を置けたカードについては勝敗の方向をすべて当てることができました。
現在のかなマネの予想方法につなげて考えると、かなり重要な結果です。
「自信を持って選べる試合」と「かなり迷う試合」を同じように扱わない。
後に信頼度A・B・Cを分ける考え方にもつながる材料だったと思います。
ただし、高勝率=大差ではなかった
一方で、65%以上の6試合をもう少し細かく見ると、試合内容にはかなり差があります。
鎌倉学園は7-0。
横浜瀬谷は13-1。
湘南は6-0。
こうした試合では、事前に見ていた優位が最終的な点差にも表れました。
しかし、
市ケ尾3-2柏木学園
中大横浜9-8厚木西
は1点差です。
つまり、65%という勝率が同じでも、実際の試合構造はまったく違います。
勝つ可能性を高く見ることと、大きな点差がつくと見ることは別。
1回戦の段階ですでに、その違いは表れていました。
60〜64%は3勝1敗
次に60〜64%のカードを見ると、
横浜栄60%。
西湘62%。
神奈川大附60%。
この3試合は的中しました。
一方、海老名60%は百合丘に1-8で敗れています。
4試合中3試合的中。
75.0%。
このゾーンも、1回戦としては比較的安定していました。
ただし、海老名-百合丘のように、勝敗だけでなく点差まで大きく逆へ動いた試合もあります。
海老名60%に対して、百合丘8-1
1回戦の中で予想とのズレが大きかった試合の一つが、百合丘-海老名です。
かなマネでは、
海老名60%
と見ていました。
しかし結果は、
百合丘8-1海老名。
勝敗だけでなく、試合の距離も予想とはかなり違いました。
さらに百合丘は2回戦で三浦学苑と対戦しています。
結果は0-11で敗れました。
つまり、百合丘を大会上位級のチームとして見落としていたというより、海老名との今回の対戦における力関係を読み違えた可能性が高そうです。
こうした試合は、現在のかなマネInsightでいう「大会構造」と「試合構造」を分ける必要性を考える材料になります。
一番苦戦したのは60%未満
そして1回戦で最も特徴的だったのが、60%未満の予想です。
対象は9試合。
そのうち的中したのは、
旭58%
金井51%
川和55%
の3試合でした。
つまり、
3勝6敗。
的中率33.3%。
です。
かなり低い数字です。
一方で65%以上は6勝0敗。
同じ1回戦でも、かなマネ自身が「かなり近い」と感じていたカードほど、実際にも読みづらかったことが分かります。
52%の予想は3試合すべて外れ
さらに象徴的なのが52%をつけた3試合です。
厚木-鎌倉。
南-大磯。
旭丘-川崎総合科学。
予想したのは、
厚木52%
南52%
川崎総合科学52%
でした。
結果はすべて逆。
0勝3敗。
もちろん52%は、ほとんど五分です。
そのため、3試合外したから予想方法そのものが間違っていたとは言えません。
むしろ大事なのは、52%という数字を「予想」としてどう扱うかです。
51対49や52対48のカードは、勝者を一校選ぶこと自体はできます。
でも、それを65%や75%の予想と同じ「1試合的中/1試合外れ」として見るだけでは、その不確実性が消えてしまいます。
この経験は、後にかなマネが信頼度を分ける意味にもつながっています。
厚木52%-鎌倉は7-2で逆方向
厚木-鎌倉は、事前予想では厚木52%。
ほぼ五分でした。
結果は鎌倉7-2厚木。
この試合では、単純に勝敗が逆へ転んだだけでなく、5点差がつきました。
ただ、52%という事前評価だったことを考えると、これは「大本命が負けた」という試合ではありません。
そもそも勝敗をかなり読みづらいと見ていた試合が、実際には片側へ大きく動いた。
という方が自然です。
接戦予想と、実際の点差が一致するとは限らない。
これも1回戦から見えていたことです。
南52%に対して、大磯11-1
さらに大きく外れたのが、南-大磯。
かなマネは南52%。
結果は、
大磯11-1南。
これは勝敗だけでなく、両校の試合内での距離を大きく読み違えた試合です。
しかも大磯は次の2回戦で立花学園に2-9で敗れています。
つまり、大磯を大会上位級として評価し直すべき結果というより、この1回戦で南との間に想定以上の差が出たと見る方が自然です。
こうした試合を考えると、学校同士の事前評価だけでは試合の点差まで読むのが難しいことが分かります。
旭丘-川崎総合科学は9-8
同じ52%でも、旭丘-川崎総合科学はまったく違います。
予想は川崎総合科学52%。
結果は旭丘9-8川崎総合科学。
勝敗予想は外れました。
ただ、1点差です。
こちらは52%というほぼ五分の評価に対して、実際の試合も極めて接近しました。
つまり、同じ「×」でも南-大磯とは内容が違います。
勝者は外したが、両校の距離はかなり近く見られていた試合。
こうした外れまで同じ1敗として扱うと、予想の中身が見えなくなります。
55%でも川和は12-1
逆に、予想はほぼ五分なのに大差になった的中試合もあります。
川和-鶴見大附です。
事前予想は川和55%。
ところが結果は、
川和12-1鶴見大附。
勝敗だけなら○。
ただ、事前に見ていた両校の距離より、実際にはかなり大きな差がつきました。
この試合も、
「的中したから予想が良かった」
だけでは終わらせない方が面白い試合です。
そして川和はその後も勝ち上がり、3回戦では武相を3-1で破り、ベスト16まで進みました。
大会全体を振り返れば、1回戦時点で川和を55%程度に置いていた評価自体が少し低かった可能性もあります。
鎌倉学園75%は7-0。その後も横浜を追い詰めた
逆に、大会全体まで見ても評価が機能していた例が鎌倉学園です。
1回戦では鶴嶺に対して鎌倉学園75%。
結果は7-0。
さらに2回戦では相模原弥栄を3-2。
3回戦では横浜翠陵に11-2。
4回戦では横浜に3-4。
8回には2-1と勝ち越すところまで戦いました。
1回戦時点で高めに評価できていたことは、その後の大会内容から見ても一定の根拠があったと考えられます。
市ケ尾65%は3-2。それでも的中の価値はある
柏木学園-市ケ尾は、市ケ尾65%。
結果は市ケ尾3-2柏木学園。
1点差でした。
大差ではありません。
ただし、市ケ尾はここを勝ち抜き、2回戦で横浜隼人と対戦しています。
このような試合を見ると、高い勝率をつける意味についても少し整理できます。
65%とは、必ず圧倒するという意味ではありません。
接戦になっても、最終的にそのチームが勝つ可能性を高く見る。
そうした評価もあります。
中大横浜65%も9-8
厚木西-中大横浜も同様です。
中大横浜65%。
結果は9-8。
非常に競った試合でした。
それでも勝敗予想は的中。
この試合と、同じ65%だった生田6-1横浜南陵を比べると、勝率だけでは試合展開を説明できないことがよく分かります。
勝率。
接戦度。
得点レンジ。
試合の動き方。
これらは分けて持った方がよさそうです。
1回戦は「情報の少なさ」が最も大きい
1回戦の予想が難しい最大の理由は、やはり情報量です。
大会が進めば、実際の県大会で、
何点取ったのか。
何点取られたのか。
接戦でどう戦ったのか。
大量得点はどう生まれたのか。
といった材料が増えていきます。
しかし1回戦では、それがありません。
地区予選や過去大会などから推測する部分が大きくなります。
そのため、同じ55%でも、実際には12-1になる試合もあれば4-2になる試合もある。
大会内でのチームの姿がまだ十分に見えていないからです。
大会が進むと「今回のチーム」が見えてくる
春大会全体の的中率を見ると、
1回戦は63%。
2回戦は80%台。
3回戦は再び63%前後。
そして4回戦以降は勝敗予想がかなり安定しました。
もちろん、ラウンドによって試合数や組み合わせも違うので、単純比較はできません。
ただ、大会が進むほど、今回のチームについての実戦情報が増えていくことは確かです。
例えば横浜創学館。
2回戦で向上に8-0。
3回戦で平塚学園に7-0。
4回戦で川和に10-0。
こうして試合が増えるほど、「今回の横浜創学館はどういうチームなのか」が見えてきます。
1回戦には、その材料がほとんどありません。
現在のかなマネInsightで振り返ると
現在のかなマネInsightでは、情報が少ない段階と、情報が増えた段階を同じようには扱いません。
まず大会前や序盤では、大会構造として過去実績や地区予選などから各校のおおまかな位置を見ます。
そして試合が進むにつれて、実際の試合内容から試合構造を更新していきます。
その中で、
得点変換力
試合距離維持力
再アンロック力
投手役割可変性
など、その試合で必要な部分を見ていきます。
もちろん、現在の考え方を1回戦当時の予想へ後付けするわけではありません。
当時は当時の材料から予想していました。
その予想を残したうえで、なぜ63.2%だったのかを現在の視点から考えています。
勝率帯で見ると、かなりはっきり差があった
| 勝率帯 | 成績 | 的中率 |
|---|---|---|
| 65%以上 | 6勝0敗 | 100% |
| 60〜64% | 3勝1敗 | 75.0% |
| 60%未満 | 3勝6敗 | 33.3% |
19試合だけなので、この数字だけで今後の基準を決めることはできません。
ただ、かなり分かりやすい傾向です。
かなマネ自身が比較的はっきり優位を置けた試合は安定。
一方で、55%前後のような迷った試合では勝敗が大きくブレました。
現在であれば、こうしたカードは単純に「本命」として並べるのではなく、信頼度を下げて扱う方が自然です。
1回戦から見えた3つの課題
1回戦19試合を振り返ると、特に3つの課題が見えてきます。
1つ目は、情報の少ない試合で無理に差をつけないこと。
52%や55%という数字は、実質的にはかなり不確実な予想です。
勝者を一校選ぶことはできても、自信のある予想とは分ける必要があります。
2つ目は、勝敗確率と点差予想を分けること。
65%で9-8。
55%で12-1。
同じ勝率でも、実際の試合展開は大きく違いました。
3つ目は、試合が終わるたびに評価を更新すること。
川和が12-1。
鎌倉学園が7-0。
こうした結果が出たら、大会前の評価だけに頼らず、その結果を次戦へ反映していく必要があります。
1回戦は「予想モデルの入口」だった
現在から振り返ると、この1回戦の予想はかなりシンプルでした。
どちらが勝つか。
その可能性を何%程度と見るか。
そこが中心です。
しかし実際の試合を並べてみると、勝敗だけでは説明できません。
市ケ尾65%で3-2。
中大横浜65%で9-8。
川和55%で12-1。
南52%と見ながら大磯が11-1。
予想の数字と実際の試合構造には、かなり大きな幅がありました。
そのズレを一つずつ見ていくことで、
勝敗だけではなく、試合の形まで予想する必要がある。
という方向へ少しずつ進んでいったのだと思います。
この1回戦から見えたこと
最終的な1回戦の成績は、
12勝7敗。
的中率63.2%。
数字だけを見ると、春大会の中でも苦戦したラウンドです。
ただ、内容を分けてみると印象は変わります。
65%以上をつけたカードは6戦全勝。
60〜64%も3勝1敗。
一方、60%未満は3勝6敗。
「読める試合」と「読みにくい試合」の差自体は、ある程度見えていた。
問題は、その不確実性を予想結果の見せ方に十分反映できていなかったことだったのかもしれません。
52%の予想も、75%の予想も、当時の集計では同じ1試合です。
でも意味はまったく違います。
現在のかなマネでは、こうした違いを信頼度として分けています。
そしてもう一つ。
1回戦では、まだ「今回のチーム」が十分に見えていません。
大会が進むにつれて試合情報が増え、評価を更新できるようになります。
だから、1回戦で大切なのは無理にすべてを当てようとすることではなく、
どの試合は比較的読めるのか。
どの試合は情報が足りず、ブレやすいのか。
を見極めることなのだと思います。
春大会1回戦は、現在のかなマネInsightにつながる「不確実性まで含めて予想する」という考え方を振り返るうえで、かなり大切なラウンドでした。