2026年春季神奈川県大会3回戦。
かなマネでは、このラウンドから1・2回戦の結果も反映しながら、16試合すべての勝敗予想を出していました。
3回戦の最終結果は、
16試合中10試合的中。
的中率62.5%。
でした。
数字だけを見ると、4回戦以降と比べて少し苦戦したラウンドです。
ただ、改めて16試合を並べてみると、この3回戦にはかなり重要な材料が残っていました。
96%で横浜を本命にした試合は10-0。
75%の三浦学苑も16-6。
一方で、74%まで東海大相模を上に見た試合では相洋が2-0で勝利。
71%で慶應藤沢を本命にした試合も、藤沢翔陵が8-1で勝っています。
勝率を高く置けた試合ほど、本当に読みやすかったのか。
今回は1試合ずつ細かく分析するのではなく、3回戦16試合をまとめて振り返りながら、当時の予想のどこが機能し、どこを修正する必要があったのかを考えてみます。
3回戦の予想と結果
| 対戦カード | かなマネ予想 | 勝率 | 結果 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 横浜-生田 | 横浜 | 96% | 横浜 10-0 生田 | ○ |
| 鎌倉学園-横浜翠陵 | 鎌倉学園 | 58% | 鎌倉学園 11-2 横浜翠陵 | ○ |
| 三浦学苑-日大 | 三浦学苑 | 75% | 三浦学苑 16-6 日大 | ○ |
| 桐蔭学園-星槎国際湘南 | 桐蔭学園 | 78% | 桐蔭学園 6-5 星槎国際湘南 | ○ |
| 橘-川崎北 | 川崎北 | 62% | 橘 10-2 川崎北 | × |
| 相模原-日大藤沢 | 日大藤沢 | 57% | 日大藤沢 2-1 相模原 | ○ |
| 桐光学園-藤嶺藤沢 | 桐光学園 | 73% | 桐光学園 8-4 藤嶺藤沢 | ○ |
| 横浜隼人-横須賀学院 | 横浜隼人 | 68% | 横浜隼人 2-0 横須賀学院 | ○ |
| 立花学園-横浜商業 | 横浜商業 | 56% | 立花学園 9-1 横浜商業 | × |
| 慶應藤沢-藤沢翔陵 | 慶應藤沢 | 71% | 藤沢翔陵 8-1 慶應藤沢 | × |
| 法政二-慶應義塾 | 慶應義塾 | 57% | 慶應義塾 7-3 法政二 | ○ |
| 山手学院-横浜清陵 | 横浜清陵 | 55% | 横浜清陵 6-5 山手学院 | ○ |
| 東海大相模-相洋 | 東海大相模 | 74% | 相洋 2-0 東海大相模 | × |
| 神奈川工業-旭丘 | 旭丘 | 54% | 神奈川工業 7-3 旭丘 | × |
| 平塚学園-横浜創学館 | 横浜創学館 | 63% | 横浜創学館 7-0 平塚学園 | ○ |
| 川和-武相 | 武相 | 67% | 川和 3-1 武相 | × |
全体:62.5%(10/16)
まず、この数字をそのまま受け止めると、3回戦はかなマネにとって簡単なラウンドではありませんでした。
ただ、外した6試合を見ると、その後の予想方法につながるヒントがかなりあります。
96%の横浜は10-0。高い評価がそのまま出た試合
最も高い勝率をつけていたのが、横浜-生田です。
事前予想は横浜96%。
結果も横浜10-0生田。
この試合については、事前に見ていた戦力差がそのまま結果にも表れました。
同じように、三浦学苑も75%で本命として16-6。
桐光学園も73%で8-4。
こうした試合を見ると、基礎的なチーム力の差が大きいカードでは、当時の勝率評価も一定程度機能していたことが分かります。
ただし、ここで問題があります。
高い勝率をつけたからといって、必ずしも安全な予想ではなかった。
3回戦では、そのことも同時にはっきりしました。
78%でも6-5。勝率と点差は別だった
桐蔭学園-星槎国際湘南は、かなマネでは桐蔭学園78%。
16試合の中でもかなり高い評価です。
勝敗自体は的中しました。
しかし結果は6-5。
わずか1点差でした。
ここから見えるのは、
「勝ちやすいと見ること」と「大差になると見ること」は同じではない
ということです。
当時は勝率の数字に、チームの基礎的な強さや勝ち上がる可能性を比較的強く反映していました。
でも実際の試合では、戦力的に上と見たチームでも接戦になります。
現在のかなマネInsightで考えるなら、基礎戦力だけではなく、今回の相手に対してその力がどのように機能するかまで見る必要があります。
一番大きな外れは東海大相模-相洋
3回戦の中で、予想の修正材料として特に大きかったのが東海大相模-相洋です。
かなマネの予想は、
東海大相模 74%
でした。
しかし結果は、
相洋 2-0 東海大相模。
勝敗予想は外れました。
しかも54%や55%のようなほぼ五分の試合ではありません。
74%まで東海大相模側へ寄せています。
この試合は、3回戦の予想方法を考え直すうえでかなり重要です。
学校としての実績や基礎的な評価を高く見ても、その大会、そのチーム、その対戦で同じ優位が再現されるとは限らない。
現在のかなマネInsightでいう「大会構造」と「試合構造」を分けて考える必要性につながる例だったと思います。
「強い学校」から「今回どう強いか」へ
東海大相模を高く評価したこと自体には、当然それまでの実績やチーム評価という理由がありました。
ただ、勝敗予想で本当に知りたいのは、
学校としてどちらが格上か
ではありません。
今回の試合で、どちらの強みが実際に出やすいか。
こちらです。
この違いはかなり大きいです。
現在のかなマネInsightでは、
大会構造=その学校が大会の中でどの水準にいるか
と、
試合構造=その力が今回の対戦でどのように働くか
を分けて見るようにしています。
3回戦当時の予想を振り返ると、この二つがまだ十分に分離できていなかった試合があったように見えます。
71%で外した慶應藤沢-藤沢翔陵
もう一つ大きなズレがあったのが、慶應藤沢-藤沢翔陵です。
かなマネは慶應藤沢71%。
結果は、
藤沢翔陵 8-1 慶應藤沢。
こちらも高めの勝率をつけながら、結果は逆方向へ大きく動きました。
こうした試合を見ると、単純に「71%なのに外れた」と考えるだけでは足りません。
むしろ、
なぜ71%まで差があると判断したのか。
その判断材料のどこが今回の試合では機能しなかったのか。
ここを検証することに意味があります。
予想の精度を上げるには、正解した試合より、こうした自信を持って外した試合の方が重要な場合もあります。
67%の武相も敗退。川和が3-1
川和-武相も同じです。
事前予想は武相67%。
結果は川和3-1武相でした。
武相を比較的明確に上へ置いていましたが、川和が勝利。
そして川和はそのまま4回戦へ進み、横浜創学館と対戦しています。
こうした結果を後から見ると、3回戦は単に「上位校を選べば当たりやすい」ラウンドではなかったことが分かります。
ベスト16をかける段階まで進んでくると、学校名や過去実績だけでは拾いきれないチーム状態や対戦相性が、かなり大きくなっていた可能性があります。
接戦と見ていた6試合はどうだったか
当時の予想画像では、特に読みづらい6カードを「接戦」として整理していました。
| カード | 予想 | 結果 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 鎌倉学園-横浜翠陵 | 鎌倉学園 58% | 鎌倉学園 11-2 | ○ |
| 相模原-日大藤沢 | 日大藤沢 57% | 日大藤沢 2-1 | ○ |
| 立花学園-横浜商業 | 横浜商業 56% | 立花学園 9-1 | × |
| 法政二-慶應義塾 | 慶應義塾 57% | 慶應義塾 7-3 | ○ |
| 山手学院-横浜清陵 | 横浜清陵 55% | 横浜清陵 6-5 | ○ |
| 神奈川工業-旭丘 | 旭丘 54% | 神奈川工業 7-3 | × |
接戦扱いした6試合の勝敗予想は、
4勝2敗。
的中率66.7%。
でした。
面白いのは、接戦判定だからといって、実際のスコアまで接戦だったわけではないことです。
日大藤沢2-1相模原、横浜清陵6-5山手学院は、かなり想定に近い接戦でした。
一方で鎌倉学園は11-2。
立花学園も9-1。
試合前に両校の距離を近く見ても、試合の中で一つの構造が崩れると点差は一気に開く。
この後の4回戦以降で「試合構造」を細かく見るようになった理由にもつながる部分です。
高勝率予想の方が当たっていたわけではない
3回戦の16試合をもう少し違う角度から見てみます。
60%以上をつけた予想は10試合。
そのうち的中は6試合でした。
的中率60.0%。
一方、60%未満の6試合は4試合的中。
的中率66.7%。
サンプルは16試合しかないので、この数字だけで勝率設定の良し悪しを断定することはできません。
ただ、少なくともこの3回戦では、高い勝率をつけた試合ほど当たりやすいという関係は出ませんでした。
これはかなり重要な反省点です。
勝率という数字を出すなら、単に「こちらの方が強そう」という差を表すだけでは足りません。
その数字が、本当に予想の自信度として機能しているか。
そこまで検証する必要があります。
3回戦で外した6試合
外れたのは、
橘-川崎北
立花学園-横浜商業
慶應藤沢-藤沢翔陵
東海大相模-相洋
神奈川工業-旭丘
川和-武相
の6カードでした。
ここで興味深いのは、その後の4回戦です。
3回戦でかなマネの予想を覆した相洋は、4回戦で神奈川工業を11-0。
立花学園は藤沢翔陵に7-0。
川和もベスト16へ進みました。
つまり、単発の番狂わせとして処理するだけでは足りない学校もありました。
3回戦の時点で、こちらの評価が実際のチームの力に追いついていなかった可能性も考える必要があります。
特に見直す必要があった立花学園と相洋
その中でも、その後の大会まで考えると立花学園と相洋は重要です。
立花学園は3回戦で横浜商業に9-1。
4回戦でも藤沢翔陵を7-0で破っています。
準々決勝では慶應義塾に4-7で敗れましたが、ベスト8まで進みました。
相洋も東海大相模を2-0で破り、4回戦では神奈川工業に11-0。
準々決勝まで進出しています。
3回戦の予想だけを見ると、どちらも「予想外の勝利」です。
しかし大会全体を振り返ると、単なる一試合の上振れではなかったことが分かります。
一つの試合を外したのではなく、その学校の大会内での位置を低く見積もっていた。
そう考えた方が自然な部分もあります。
逆に、横浜創学館63%はその後につながった
平塚学園-横浜創学館は、かなマネが横浜創学館63%。
結果は横浜創学館7-0平塚学園でした。
ここは的中。
そして横浜創学館は、
4回戦で川和に10-0。
準々決勝で相洋に4-1。
準決勝で慶應義塾に4-1。
そのまま決勝まで進んでいます。
3回戦の63%という数字だけを見ると「少し上」程度の評価でした。
しかし大会を通してみると、横浜創学館はかなり高い再現性で勝ち上がりました。
これも後から振り返ると、勝敗を当てたかどうかだけでなく、そのチームをどのくらい高く評価できていたかという別の課題が見えてきます。
勝敗的中だけでは見えないもの
例えば桐蔭学園-星槎国際湘南。
予想は桐蔭学園78%で的中。
でも結果は6-5。
一方、鎌倉学園-横浜翠陵。
予想は58%とかなり接近させていましたが、結果は11-2。
どちらも「○」です。
しかし、予想の中身まで見るとまったく違います。
勝つチームを当てたか。
だけではなく、
両校の距離をどのくらい正しく見られていたか。
ここも分けて考える必要があります。
この考え方は、その後かなマネで勝敗予想と信頼度を分けていくことにもつながります。
現在のかなマネInsightで振り返ると
現在のかなマネInsightでは、試合を予想するときに単純な学校の序列だけでは見ません。
まず大会構造として、その学校が大会の中でどの水準にいるのかを見る。
そのうえで試合構造として、今回の相手に対してその力がどう働くのかを考えます。
さらに、
得点変換力
試合距離維持力
再アンロック力
投手役割可変性
など、その試合で必要な要素を分けて見るようになりました。
もちろん、これらは3回戦当時の予想に後付けするものではありません。
当時の予想は当時の予想として残します。
ただ、なぜ現在こうした見方をしているのかを考えると、3回戦で起きた予想のズレはかなり分かりやすい材料です。
3回戦から見えた3つの課題
3回戦16試合をまとめて振り返ると、大きく3つの課題が見えてきます。
1つ目は、学校の基礎評価をそのまま勝率にしすぎないこと。
東海大相模74%、慶應藤沢71%、武相67%のように、高めに置いた予想でも敗れました。
学校としての評価と、今回の対戦で勝ちやすいかは別です。
2つ目は、直前の結果だけでチームを固定しないこと。
3回戦を勝った立花学園、相洋、横浜創学館は、その後も勝ち上がりました。
大会の中でチーム評価を更新していく必要があります。
3つ目は、勝率と試合展開を分けること。
78%でも6-5。
58%でも11-2。
勝敗確率と「接戦になる可能性」は同じではありません。
この3回戦から見えたこと
最終的な3回戦の成績は、
10勝6敗。
的中率62.5%。
決して悪い数字ではありません。
ただ、後のラウンドと比べると、まだ予想の整理が粗かった部分も見えます。
特に大きかったのは、
「強い学校を選ぶ」ことと「今回勝ちやすい学校を選ぶ」ことは違う
という点です。
東海大相模を74%で上に見ても、相洋が2-0で勝つ。
慶應藤沢を71%で上に見ても、藤沢翔陵が8-1で勝つ。
一方で58%だった鎌倉学園は11-2。
55%だった横浜清陵は6-5。
勝率の数字だけでは、実際の試合構造を十分に表せていませんでした。
だからこそ、この後の試合では、
どちらが強いか。
だけではなく、
今回の相手に対して、どんな勝ち筋を作れるのか。
その勝ち筋が崩れたときに、別の形へ移れるのか。
まで見る必要が出てきます。
3回戦は、現在のかなマネInsightから見るとまだ粗さの残る予想でした。
でも、その粗さがあったからこそ、どこを細かく見なければいけないのかが分かってきた。
勝敗を当てるだけではなく、「なぜその試合になるのか」を読む。
春大会3回戦の16試合は、その考え方へ進んでいくための大きな研究材料になったラウンドだったと思います。