2026年春季神奈川県大会準々決勝、相洋-横浜創学館。
かなマネの事前予想は、
相洋勝利 52%
でした。
ほぼ五分に近い評価ではありましたが、わずかに相洋を上に見ていた試合です。
結果は横浜創学館4-1相洋。
準々決勝4試合の中で、唯一勝敗予想を外しました。
ただ、この試合は「52%だから仕方ない」で終わらせるより、なぜ相洋をわずかに上に見たのか、そして実際にはどこで横浜創学館が優位を作ったのかを振り返る方が大切だと思います。
横浜創学館は3回に3点を先制。
相洋もその裏に1点を返しましたが、その後は追加点を奪えませんでした。
そして7回、横浜創学館がもう1点を追加して4-1。
相洋が追いつく前に、横浜創学館が試合距離をもう一度広げた。
今回は、この3回と7回を中心に振り返ります。
試合前の予想
かなマネの事前予想は、
相洋 52%
でした。
52%という数字からも分かるように、どちらかを明確に上と見ていたカードではありません。
4回戦では、相洋が神奈川工業に11-0。
横浜創学館も川和に10-0。
両校とも大差で準々決勝へ進んできました。
相洋は4回戦で13安打11得点。
横浜創学館も16安打10得点。
どちらも攻撃力を見せた直後の対戦でした。
その中でかなマネでは、相洋をほんの少しだけ上に置きました。
しかし実際の試合では、横浜創学館が先にまとまった得点を取り、その優位を最後まで維持しました。
試合結果
2026年4月26日
春季神奈川県大会 準々決勝
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 横浜創学館 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
| 相洋 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
横浜創学館 4-1 相洋
横浜創学館は6安打4得点。
相洋は4安打1得点でした。
安打数だけを見れば6対4。
大きな差ではありません。
それでも得点は4対1。
この差を見ると、少ない攻撃機会をどちらが得点へ変えられたかが大きかったように見えます。
2回までは0-0
試合は1回、2回とも両校無得点。
2回終了時点で0-0でした。
52%という事前評価を考えても、この序盤はかなり想定に近い印象です。
どちらかが序盤から一方的に押す形ではなく、まずは互いに失点を抑えながら試合が進みました。
ただ、その均衡は3回に大きく動きます。
横浜創学館が3回に3点を先制
最初の大きな分岐点は3回表です。
横浜創学館が一挙3得点。
0-0だった試合を一気に3-0まで動かしました。
この回には高田和音の二塁打も記録されています。
それまで均衡していた試合で、先に3点分の距離を作った。
これが試合全体を考えるうえで非常に大きかったと思います。
特にこの日は、相洋が最終的に4安打1得点。
結果から振り返れば、この3点がかなり重いリードになりました。
相洋もその裏に1点を返した
ただし、相洋もすぐに反応します。
3回裏に1点。
3-0から3-1としました。
この1点には大きな意味があります。
3点差のまま終盤へ入るのと、2点差まで縮めるのでは、試合の見え方が変わります。
相洋としては、横浜創学館に3点を取られた直後に1点を返し、完全に試合を離されることは防ぎました。
現在のかなマネInsightでいう「再アンロック」という視点から見るなら、ここは相洋が一度横浜創学館側へ動いた試合を、自分たちでもう一度動かし返そうとした場面です。
問題は、その後でした。
4回から6回、相洋は追加点を取れなかった
3-1となったあと、4回から6回は両校無得点。
相洋から見れば、2点差のまま試合を維持することはできました。
ただ、追いつくための次の1点が入りません。
ここがこの試合の大きなポイントだったように思います。
3回に1点を返したことで、相洋にはまだ十分な勝機がありました。
しかし、その反撃を次のイニング、その次のイニングへつなげられなかった。
一度試合を動かし返すことはできた。でも、その動きを継続できなかった。
現在のかなマネInsightでいう「得点変換力」や「再アンロックの継続性」を考えるうえで、興味深い部分です。
相洋は4安打に抑えられた
相洋は4回戦の神奈川工業戦で13安打11得点。
2回に4点、3回に3点、4回に4点と、攻撃を何度も得点へ変えていました。
しかし、この準々決勝では4安打1得点。
前の試合とはまったく違う攻撃になりました。
もちろん、相手が変われば同じ攻撃ができるとは限りません。
むしろこの試合を見ると、4回戦の11得点だけをそのまま相洋の得点力として評価する危険性が分かります。
その攻撃が、どの相手に対して成立したのか。
ここまで見る必要があります。
横浜創学館は3投手で相洋を1点に抑えた
横浜創学館はこの試合で、
上村怜央 → 稲嶺啓 → 畑木秀斗
の3投手を起用しました。
上村が5回を投げ、3安打1失点。
その後は稲嶺が2回、畑木が2回。
相洋に追加点を与えませんでした。
先発一人に最後まで任せたわけではありません。
投手が代わっても、相洋を抑える構造が崩れませんでした。
現在のかなマネInsightでいう「投手役割可変性」という視点で見ると、ここは横浜創学館を評価したい部分です。
横浜創学館は6安打で4得点
横浜創学館の安打数は6本。
決して大量の安打を打った試合ではありません。
それでも4得点。
一方の相洋は4安打で1得点。
この試合では、単純な安打数以上に、攻撃機会を得点へ変える量に差がありました。
横浜創学館は3回の攻撃で一気に3点。
少ない安打でも、一つの得点機会を複数得点へ広げることができました。
現在のかなマネInsightでいう「得点変換力」を見るなら、3回がその象徴だったと思います。
7回の1点が大きかった
試合は3-1のまま7回へ。
ここで横浜創学館が1点を追加します。
3-1から4-1。
この1点もかなり大きかったと思います。
2点差なら、相洋が走者をためて長打が出れば一気に同点まで見えてきます。
しかし3点差になると、追いつくための条件が一段厳しくなります。
しかも相洋はここまで3回の1点しか取れていません。
残り3イニングで3点以上が必要になりました。
現在のかなマネInsightでいう「試合距離」という視点から見ると、この7回の追加点は非常に重要です。
相洋が反撃する前に、横浜創学館がもう一度距離を広げた。
これによって終盤の条件が大きく変わりました。
相洋の投手陣も試合を大きく壊したわけではない
一方、相洋の投手陣も大量失点したわけではありません。
先発の片見瞭が5回0/3を投げ、増田策が残り4回を担当。
横浜創学館を6安打4得点に抑えています。
最終的な失点は4。
高校野球の試合として、十分に反撃可能な範囲だったとも考えられます。
つまり、この試合を「相洋の投手陣が崩れたから負けた」と見るのは少し違います。
むしろ、横浜創学館に3回の3点を許したあと、相洋打線がその差を詰め切れなかったことの方が大きかったように見えます。
なぜ52%の予想を外したのか
かなマネでは相洋を52%で上に見ていました。
ほぼ五分なので、予想として大きく片方へ寄せたわけではありません。
ただ、それでも勝者として選んだのは相洋でした。
今回の試合を振り返ると、その見立てで十分に拾えていなかった可能性があるのが、横浜創学館が相洋の攻撃をどこまで止められるかという部分です。
相洋は4回戦で11得点。
その攻撃力を評価する材料はありました。
しかし準々決勝では4安打1得点。
4回戦で見せた攻撃を、横浜創学館に対して再現できませんでした。
一方の横浜創学館は、4回戦で川和を10-0。
準々決勝でも相洋を1点に抑えています。
今振り返ると、横浜創学館の「相手の攻撃を止めながら、自分たちは必要な得点を作る力」をもう少し高く見る必要があったのかもしれません。
「前の試合で何点取ったか」だけでは足りない
この試合は、予想を考えるうえでかなり大きな材料になります。
4回戦の結果だけを見ると、
相洋 11-0 神奈川工業
横浜創学館 10-0 川和
でした。
両校とも大勝です。
ただ、その大量得点が次の試合でも再現されるとは限りません。
重要なのは、
「何点取ったか」ではなく、「なぜその点数を取れたのか」
です。
相洋の4回戦では、長打に加えて神奈川工業側の守備の乱れも重なりました。
横浜創学館戦では、その同じ条件はありません。
前の試合の得点数をそのまま次の試合の攻撃力として使ってしまうと、相手強度の違いを見落とす可能性があります。
予想との比較
| 項目 | 振り返り |
|---|---|
| 相洋勝利 | × 外れ |
| 事前評価 | 相洋52% |
| 実際の結果 | 横浜創学館4-1相洋 |
| 最初の分岐点 | 3回、横浜創学館が3点を先制 |
| 相洋の反撃 | 3回裏に1点を返すも、その後無得点 |
| 終盤の分岐点 | 7回、横浜創学館が1点を追加して4-1 |
| 予想との最大のズレ | 相洋打線が4安打1得点に抑えられたこと |
準々決勝では唯一の勝敗予想外れでした。
ただ、52%というほぼ五分の評価だったため、どちらが勝っても大きな驚きというカードではありません。
だからこそ重要なのは、単に「接戦だから外れた」と処理することではありません。
どちらの勝ち筋が、実際の対戦では成立しやすかったのか。
そこをもう一段深く見る必要があります。
この試合から見えたこと
この試合を振り返って一番大きいのは、直前の大量得点をそのまま次戦の攻撃評価に使わないことだと思います。
相洋は4回戦で11点。
準々決勝では1点。
横浜創学館も4回戦では10点でしたが、この試合では4点。
当然ですが、相手が変われば試合構造も変わります。
その中で横浜創学館は、
3回に3点を取る。
相洋の反撃を1点で止める。
その後を0に抑える。
7回にもう1点を追加する。
という形で勝ちました。
一方の相洋も3点を先制された直後に1点を返しています。
ただ、その反撃を次の得点へつなげられませんでした。
現在のかなマネInsightで見るなら、横浜創学館には得点変換力、投手役割可変性、試合距離を広げ直す力が表れた試合です。
そして予想する側にとっては、もっと重要なことがあります。
「このチームは前の試合で何点取ったか」ではなく、「その得点構造が今回の相手にも通用するか」を見ること。
相洋52%という予想を外したこの試合は、その考え方をはっきりさせる材料になりました。
的中した試合から予想の良かった部分を探すことも大切です。
ただ、こうした外れた試合の方が、次の予想モデルを修正するヒントがはっきり見えることもあります。
なぜ相洋ではなく横浜創学館だったのか。
この試合では、その答えの一つが「前戦の得点量」ではなく、今回の相手に対してどちらが自分たちの勝ち方を再現できたかというところにあったように思います。