2026年シーズンも、開幕から約2か月が経過しました。
かなマネでは、プロ野球についても順位や勝敗だけではなく、
「そのチームが、どんな試合なら勝ちやすかったのか」
というところまで見ています。
3・4月は、2026年シーズンの最初の基準点として12球団の構造を整理しました。
今回はそこから1か月進んだ5月の月間構造分析です。
月間分析では、
- 1点差ゲームをどれくらい取れたか
- 4得点以上した試合をどれくらい勝利へ変換できたか
- 2得点以下に抑えられた時に別の勝ち筋を作れたか
- 相手を3得点以下に抑えた試合を勝ち切れたか
- 3・4月から勝ち方・負け方がどう変わったか
などから、その月を通して出ていた構造を見ていきます。
週次分析ほど細かい試合展開を見るのではなく、1か月を通して繰り返された勝ち方・負け方を探す分析です。
セ・リーグ
| 球団 | 5月成績 | 得点-失点 | 1点差 | 4得点以上時 | 3失点以下時 |
|---|---|---|---|---|---|
| ヤクルト | 14勝9敗1分 | 90-83 | 3勝3敗 | 12勝0敗 | 10勝4敗1分 |
| 阪神 | 13勝12敗 | 80-81 | 3勝1敗 | 7勝0敗 | 10勝3敗 |
| 巨人 | 12勝13敗 | 74-94 | 3勝0敗 | 8勝3敗 | 11勝4敗 |
| 中日 | 11勝13敗1分 | 95-87 | 2勝1敗 | 9勝4敗 | 11勝3敗1分 |
| DeNA | 10勝14敗2分 | 85-107 | 2勝3敗 | 6勝3敗1分 | 9勝5敗1分 |
| 広島 | 9勝15敗1分 | 76-84 | 1勝2敗 | 5勝2敗1分 | 9勝4敗 |
- 阪神|「4点取れば負けない」。でも4点まで届く試合が減った
- ヤクルト|4得点以上なら12戦全勝
- 巨人|低得点ゲームを拾える一方、大きく崩れる試合も増えた
- DeNA|勝てる形と負ける形の振れ幅が大きかった
- 中日|3・4月からかなり構造が改善
- 広島|投手が試合を作れば戦えるが、得点不足は継続
- 西武|5月は投打ともにかなり完成度が高かった
- ソフトバンク|攻撃力は強いが、接戦にはまだ課題
- 日本ハム|投手側でゲームを作れた時の勝率が高い
- オリックス|3・4月ほどの「勝ち切り」はなくなった
- ロッテ|極端な二極化から少し脱出
- 楽天|2得点以下では15戦全敗
- 西武|「勝てる形に入る頻度」が一気に上がった
- 阪神|強い勝ち筋は残るが、そこへ入る回数が減った
- ヤクルト|4得点ラインが完全な勝敗分岐点
- 中日|3・4月から明確に改善
- オリックス|開幕時の圧倒的な再ロックが低下
- 楽天|「2点以下では勝てない」が最も鮮明
阪神|「4点取れば負けない」。でも4点まで届く試合が減った
阪神は13勝12敗。
3・4月の17勝9敗1分から比べると、月間成績は少し落ちました。
得点80、失点81。
5月だけを見ると、ほぼ得失点は五分です。
ただ、かなり面白い数字があります。
4得点以上した7試合は7勝0敗。
さらに、
相手を3得点以下に抑えた13試合では10勝3敗。
勝てる形に入った時の変換力そのものはかなり高いです。
問題は、4得点以上まで攻撃を動かせた試合が25試合中7試合しかなかったことです。
逆に2得点以下だった試合は11試合あり、そこで2勝9敗。
3・4月の阪神は、攻撃と投手の両方から勝ち筋を作れていました。
5月は、
投手陣が試合をロックする
→ 少ない得点を勝利へ変換する
という形への依存が少し強くなっています。
それでも1点差では3勝1敗。
接戦処理自体は悪くありません。
つまり5月の阪神は、
「勝ち切る力が落ちた」というより、「勝てる得点ラインまで攻撃を持っていける頻度が下がった」
と見る方が自然そうです。
ヤクルト|4得点以上なら12戦全勝
ヤクルトは14勝9敗1分。
5月のセ・リーグでは最も良い月間成績でした。
そして数字がかなり分かりやすいです。
4得点以上した12試合は12勝0敗。
攻撃が4点ラインまで到達した日は、一度も負けていません。
一方で、2得点以下だった11試合では1勝9敗1分。
つまり、
攻撃が動けばほぼ勝つ。
止められると一気に勝ち筋が細くなる。
かなり二極化した構造です。
3・4月も4得点以上では高い勝率を残していましたが、5月はさらに極端になりました。
相手を3得点以下に抑えた15試合では10勝4敗1分。
投手側から勝ち筋を作ることもできています。
ただし、月全体を特徴づけたのはやはり得点変換力でしょう。
5月のヤクルトは、
「4点までアンロックできるか」
が勝敗を大きく分けたチームでした。
巨人|低得点ゲームを拾える一方、大きく崩れる試合も増えた
巨人は12勝13敗。
74得点、94失点で、得失点差は-20です。
それでもほぼ五分まで勝敗を残しています。
理由の一つとして見えるのが、
1点差ゲーム3勝0敗。
さらに、
相手を3得点以下に抑えた15試合で11勝4敗。
です。
つまり、大きく負ける試合が得失点差を悪化させる一方で、勝負できる点差に入った試合はかなり拾えていたと考えられます。
4得点以上でも8勝3敗。
一方、自軍2得点以下では3勝8敗。
3・4月も「一定の得点ラインまで届くか」が重要でしたが、5月も基本構造は大きく変わっていません。
ただ、1点差3戦全勝を見ると、
僅差を再ロックする力は5月にかなり機能した
と見てもよさそうです。
DeNA|勝てる形と負ける形の振れ幅が大きかった
DeNAは10勝14敗2分。
85得点、107失点。
失点がかなり多くなりました。
特徴的なのは、
4得点以上した10試合では6勝3敗1分。
一方、
2得点以下だった12試合では1勝10敗1分。
です。
3・4月にも似た傾向がありましたが、5月はさらに低得点ゲームでの勝ち筋が細くなりました。
ただし、相手を3点以下に抑えた15試合では9勝5敗1分。
つまり投手側から低得点ゲームを作れれば戦えています。
問題は、
自分たちが得点できない時に、それを1-0や2-1の勝利へ変換する構造が安定しなかった
ことです。
5月は12-2、11-8、10-1、6-0のような強い勝ち方がある一方で、0-10、0-6、4-13、0-6と大きく離される試合もありました。
かなり振れ幅があります。
5月のDeNAは、
攻撃がアンロックした時の出力は高い。
ただし主構造が機能しない時の代替の勝ち筋が少ない。
そんな月だったと見ます。
中日|3・4月からかなり構造が改善
中日は11勝13敗1分。
3・4月は8勝19敗だったので、勝敗だけでもかなり改善しています。
さらに、
95得点・87失点。
負け越しているのに、得失点差は**+8**です。
4得点以上した13試合では9勝4敗。
相手を3得点以下に抑えた15試合では、
11勝3敗1分。
さらに1点差も2勝1敗。
3・4月は1点差2勝7敗で、接戦を勝利へ変換できないことが大きな課題でした。
そこから見ると5月はかなり違います。
特に月末には楽天を1-0、7-2、2-1で3連勝。
低得点ゲームでも勝つ。
得点が動いた試合でも勝つ。
という複数の構造が見え始めています。
5月の中日は、12球団の中でも3・4月から構造改善がかなり大きかったチームとして見ておきたいです。
広島|投手が試合を作れば戦えるが、得点不足は継続
広島は9勝15敗1分。
76得点、84失点。
3・4月に続いて負け越しました。
相手を3得点以下に抑えた13試合では、
9勝4敗。
つまり9勝すべてが、相手を3点以下に抑えた試合です。
かなり分かりやすいです。
一方、2得点以下だった12試合では2勝10敗。
3・4月でも得点不足が課題として出ていましたが、その構造は5月も続きました。
ただし、4得点以上取った8試合では5勝2敗1分。
攻撃が動けば戦えています。
問題はやはり、
その攻撃状態をどれだけ頻繁に作れるか。
5月の広島は、
投手陣が試合距離を維持する
→ 攻撃が必要最低限を返せるか
という形への依存が強かったと見ます。
パ・リーグ
| 球団 | 5月成績 | 得点-失点 | 1点差 | 4得点以上時 | 3失点以下時 |
|---|---|---|---|---|---|
| 西武 | 18勝6敗1分 | 117-65 | 5勝1敗 | 13勝2敗 | 16勝1敗1分 |
| ソフトバンク | 14勝11敗 | 107-93 | 2勝4敗 | 12勝1敗 | 10勝3敗 |
| 日本ハム | 14勝12敗 | 99-91 | 2勝4敗 | 9勝2敗 | 13勝3敗 |
| オリックス | 13勝12敗 | 77-70 | 3勝2敗 | 8勝0敗 | 11勝7敗 |
| ロッテ | 13勝13敗 | 88-96 | 5勝6敗 | 8勝3敗 | 10勝5敗 |
| 楽天 | 7勝18敗 | 68-105 | 2勝6敗 | 4勝2敗 | 6勝5敗 |
西武|5月は投打ともにかなり完成度が高かった
西武は18勝6敗1分。
5月の12球団で最も良い月間成績です。
117得点、65失点。
得失点差は**+52**。
数字だけでもかなり強いですが、構造を見るとさらに分かりやすいです。
1点差ゲーム5勝1敗。
4得点以上した15試合で13勝2敗。
そして、
相手を3得点以下に抑えた18試合で16勝1敗1分。
攻撃が動いた時だけではありません。
低得点ゲームでも、接戦でも勝てています。
3・4月の西武は、
4得点以上なら8勝0敗
だった一方で、そもそも4点まで届かない試合が多いことが課題でした。
5月はその4得点以上の試合が15試合まで増加。
つまり、
勝てる形そのものは3・4月から持っていた。
5月はその形に入れる頻度が大きく上がった。
と見ることができます。
さらに投手側のロックも強い。
5月の西武は、
攻撃圧・試合距離維持・接戦処理・再ロック
がかなり高い水準でつながった月だったと見ます。
ソフトバンク|攻撃力は強いが、接戦にはまだ課題
ソフトバンクは14勝11敗。
107得点、93失点。
得失点差は+14です。
特に、
4得点以上した13試合で12勝1敗。
攻撃が4点ラインまで動いた日の強さはかなり高いです。
一方で、
1点差ゲーム2勝4敗。
3・4月も1点差では3勝7敗でした。
つまり、シーズン序盤から続いている
「大きく勝てるが、僅差では取りこぼす」
という構造は5月にも少し残っています。
ただし相手を3得点以下に抑えた13試合では10勝3敗。
投手側の再ロックは十分機能しています。
5月末には広島を2-0、4-2、3-1で3連勝。
ここでは大量得点ではなく、比較的小さなリードを守っています。
接戦処理が改善する兆しが出始めたのか。
6月以降につなげて見たいポイントです。
日本ハム|投手側でゲームを作れた時の勝率が高い
日本ハムは14勝12敗。
99得点、91失点。
3・4月の13勝16敗から勝ち越しへ変わりました。
特に強いのが、
相手を3得点以下に抑えた16試合で13勝3敗。
3・4月もこの条件では12勝4敗でした。
つまり、
投手側が試合を一定距離に保った時に強い
という構造は継続しています。
4得点以上でも9勝2敗。
攻撃が動いた試合の変換率も高いです。
一方、1点差は2勝4敗。
接戦だけを見ると、まだ絶対的ではありません。
5月22、23日にはソフトバンクに0-10、1-11と大敗。
ところがその直後、阪神に4-0、5-2、4-2で3連勝しています。
大きく崩れたあとでも、次のカードで構造を作り直せる。
ここは再構築力として面白い部分です。
オリックス|3・4月ほどの「勝ち切り」はなくなった
オリックスは13勝12敗。
77得点、70失点。
得失点差は+7ですが、3・4月の17勝10敗から月間成績は落ちました。
それでも、
4得点以上した8試合は8勝0敗。
攻撃が一定ラインまで動いた時の強さは継続しています。
一方、3・4月に特徴的だったのが、
1点差5勝0敗
3失点以下13勝0敗
という圧倒的な勝ち切りでした。
5月は、
1点差3勝2敗
3失点以下11勝7敗
まで落ちています。
つまり、勝てる形に入った時の絶対性が少し弱くなりました。
それでも4得点以上では全勝。
5月のオリックスは、
再ロック型から、少し攻撃側の得点量を必要とする構造へ動いた可能性
があります。
ロッテ|極端な二極化から少し脱出
ロッテは13勝13敗。
88得点、96失点。
3・4月は、
4得点以上9勝0敗
2得点以下0勝13敗
という極端な構造でした。
5月も4得点以上では8勝3敗と強いですが、完全無敗ではなくなっています。
一方、2得点以下でも2勝8敗。
まだかなり苦しいものの、3・4月の「13戦全敗」からは少し変化しました。
1点差ゲームも5勝6敗。
勝ち越してはいませんが、3・4月の1勝4敗より接戦での勝ち星は増えています。
つまり5月は、
「攻撃が大きく動かなければ勝てない」という一本構造から、少しずつ別の勝ち筋が増えた
と見ることができます。
月末には広島に3連勝。
阪神にも最終戦で4-2と勝利。
5月後半には、比較的小さい得点でもゲームを取れる試合が増えていました。
楽天|2得点以下では15戦全敗
楽天は7勝18敗。
68得点、105失点。
5月のパ・リーグで最も苦しい月になりました。
非常に強い数字があります。
2得点以下だった15試合で0勝15敗。
1試合も勝てていません。
一方、
4得点以上した6試合では4勝2敗。
つまり、
一定以上得点できれば戦える。
しかし低得点ゲームから別の勝ち筋を作れない。
という状態です。
1点差も2勝6敗。
相手を3点以下に抑えた11試合では6勝5敗なので、投手側が試合を作っただけでは十分ではありませんでした。
特に5月終盤は中日に3連敗、ヤクルトにも3連敗。
最後の6試合はすべて敗戦です。
楽天の5月は、
得点変換力だけでなく、主構造が止められた時の代替構造が不足していた
月と見ます。
5月で特に目立った構造
西武|「勝てる形に入る頻度」が一気に上がった
3・4月から最も大きく変わったチームの一つです。
3・4月にも4得点以上なら8勝0敗。
つまり、勝てる形そのものはすでにありました。
5月は4得点以上の試合が15試合まで増え、投手側でも3失点以下が18試合。
攻撃と守備の両方から高確率で勝てる構造へ入れるようになった。
18勝6敗1分という成績は、その結果として見ることができます。
阪神|強い勝ち筋は残るが、そこへ入る回数が減った
4得点以上7勝0敗。
3失点以下10勝3敗。
勝てる形自体はかなり強いです。
ただ、4得点以上は7試合だけ。
**構造の質より「構造へ入れる頻度」**が5月のポイントだったと見ます。
ヤクルト|4得点ラインが完全な勝敗分岐点
4得点以上12勝0敗。
2得点以下1勝9敗1分。
かなり極端です。
当日の相手先発を考える時にも、
「ヤクルト打線を3点以下に抑えられそうか」
は勝敗予想へ直接つながりそうな数字です。
中日|3・4月から明確に改善
3・4月は8勝19敗。
5月は11勝13敗1分。
勝敗だけではなく、得失点差も+8。
1点差も2勝1敗。
試合距離を保ったあと、勝利へ変換する力が改善したことが数字に表れています。
オリックス|開幕時の圧倒的な再ロックが低下
3・4月は、3失点以下なら13勝0敗。
5月は11勝7敗。
同じような低失点ゲームを作っても、それだけでは勝ち切れなくなっています。
月ごとに構造を見る意味がかなり分かりやすく出た例です。
楽天|「2点以下では勝てない」が最も鮮明
2得点以下15戦全敗。
5月だけを見るなら、12球団でもかなり強い分岐点です。
楽天戦を予想する時には、
相手先発・ブルペンを見て、楽天が3〜4点ラインまで到達できそうか
をかなり重視する価値がありそうです。
3・4月から5月へ、構造はもう動いている
まだシーズン序盤ですが、2か月分を並べただけでもかなり変化が見えてきました。
阪神
→ 複数の勝ち筋は維持。ただし5月は攻撃が4点ラインまで届く頻度が低下。
ヤクルト
→ 得点変換力がさらに鮮明。4点以上なら5月は全勝。
巨人
→ 得点依存は残る一方、接戦処理が改善。
DeNA
→ 攻撃が動けば強いが、低得点時の代替構造が弱い。
中日
→ 接戦処理と低失点ゲームの変換が改善。
広島
→ 投手側がゲームを作ることへの依存が継続。
西武
→ 3・4月から持っていた勝ち筋へ入る頻度が大幅に増加。
ソフトバンク
→ 得点力は強いが、接戦処理の課題は継続。
日本ハム
→ 投手側から勝ち筋を作れる構造が継続。
オリックス
→ 開幕時の圧倒的な再ロック力が少し低下。
ロッテ
→ 極端な得点依存から、少しずつ別の勝ち筋が増加。
楽天
→ 低得点ゲームでの勝ち筋がほぼ作れない状態へ。
こうして月ごとに残していくことで、
単純に「最近強い・弱い」ではなく、何が変わったから勝敗が変わったのか
が少しずつ見えてきます。
次は6月を同じ条件で整理し、
3・4月 → 5月 → 6月
とつないでいきます。
さらに7月以降は週次分析も加えることで、
長期的な基礎構造と、短期的な構造変化
の両方を見ながら、毎日の試合予想にもつなげていきます。
※集計対象:2026年5月1日〜31日の一軍公式戦
※引き分けは各条件の成績にそのまま表記しています
※「4得点以上時」はその試合で4点以上得点した場合の成績
※「3失点以下時」は相手を3点以下に抑えた場合の成績
※試合結果はNPB公式サイトなどの公開情報をもとに、かなマネで再集計しています。
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