かなマネでは、プロ野球についても勝敗や順位だけではなく、各チームがどのような試合をして勝ち、どのような形になると負けているのかを見ています。
今回は、2026年7月28日(火)〜8月3日(月)を「7月第4週」として、セ・パ12球団の試合構造を整理しました。
この週は7月28、29日にオールスターゲームが行われ、30日は公式戦なし。
そのため、構造分析の対象となる公式戦は7月31日〜8月3日です。
通常の1週間より試合数は少ないですが、
- 先制した試合を勝ち切れているか
- 5回までに作ったリードを勝利につなげられているか
- ビハインドから試合をもう一度動かせているか
- 7回以降にリードを守れているか
- 終盤に追加点や逆転を作れているか
といった、これまでと同じポイントから見ていきます。
かなマネでは、一度相手に主導権を取られたあと、もう一度試合を動かす力を**「再アンロック」、リードを作ったあとに試合を落ち着かせ、勝利へつなげる力を「再ロック」**として見ています。
試合数が少ない週なので、この結果だけで構造が変化したと判断するのではなく、7月前半から続いてきた流れがオールスター明けにどうつながったのかを見る週として整理します。
セ・リーグ
| 球団 | 週間成績 | 得点-失点 | 先制時 | 5回リード時 | 7回以降 |
|---|---|---|---|---|---|
| 阪神 | 3勝0敗 | 15-9 | 1勝0敗 | 1勝0敗 | 5得点・0失点 |
| DeNA | 2勝1敗 | 10-14 | 1勝0敗 | 1勝0敗 | 0得点・3失点 |
| 広島 | 2勝1敗 | 8-11 | 先制なし | リードなし | 5得点・1失点 |
| 巨人 | 1勝2敗 | 14-10 | 1勝1敗 | 1勝1敗 | 3得点・0失点 |
| 中日 | 1勝2敗 | 11-8 | 1勝2敗 | 1勝1敗 | 1得点・5失点 |
| ヤクルト | 0勝3敗 | 9-15 | 0勝2敗 | 0勝1敗 | 0得点・5失点 |
- 阪神|ビハインドから戻し、終盤を完全にロック
- DeNA|0-6から2連勝。勝ち方はまったく違った
- 巨人|大量得点できても、勝利への接続は1試合だけ
- 中日|3試合すべて先制。それでも1勝2敗
- 広島|先制ゼロ。それでも終盤から2勝
- ヤクルト|先制しても3連敗。再ロックが課題
- ソフトバンク|中盤までにリードを作った2試合を連勝
- 西武|先制された2試合を逆転勝ち
- 日本ハム|3試合すべて先制。2勝1敗
- ロッテ|3試合すべて先制されながら1勝
- オリックス|勝った2試合はどちらもビハインドから
- 楽天|リードを作っても勝利まで接続できず
- 阪神|再アンロックと再ロックが両立
- 広島|先制ゼロでも2勝
- 中日・ヤクルト|先制と勝利がつながらない
- 西武|後半からゲームをひっくり返す
- オリックス|主構造が崩れても勝ち筋を作り直す
- 楽天|6点リードでも再ロックできず
阪神|ビハインドから戻し、終盤を完全にロック
阪神は3勝0敗。
この週で最も特徴的だったチームの一つです。
7月31日のヤクルト戦では、2回終了時点で0-3。
6回まで無得点でしたが、7回に一挙4点を取って逆転すると、そのまま4-3で勝ちました。
8月1日は初回に2点を先制。
2回に3点を取られて逆転されましたが、3回に再び2点を取り4-3。その後6回にも3点を追加して7-3としました。
8月2日もヤクルトに先制されましたが、3回に逆転。
4回に追いつかれても、9回にもう一度勝ち越して4-3。
3試合を通して、
一度相手に試合を動かされても、もう一度作り直す
という形が何度も出ています。
さらに7回以降は、
5得点・0失点。
第2週、第3週でも出ていた終盤の再アンロックと再ロックが、この週ではかなりはっきり表れました。
7月後半の阪神は、
中盤まで接戦を維持できれば、後半からもう一度勝ち筋を作れる
という構造が少しずつ継続しているように見えます。
DeNA|0-6から2連勝。勝ち方はまったく違った
DeNAは2勝1敗。
7月31日は巨人に0-6。
初回から先制され、最後まで得点できませんでした。
ところが8月1日は一転。
2回に4点、3回にも4点を取り、序盤で8-0。
巨人に6回だけで7点を返されましたが、そのリードを最後まで守って8-7で勝利しました。
8月2日は逆の展開です。
巨人に3回先制され、5回終了時点でも0-1。
それでも6回に2点を取って逆転し、そのまま2-1。
つまり2勝は、
序盤で大きなリードを作って耐える試合
と、
中盤までビハインドを維持し、6回に再アンロックする試合
でした。
ただし7回以降の得点は3試合で0点。
7月後半から見てきた「得点を継続できるか」という部分は、引き続き確認しておきたいポイントです。
巨人|大量得点できても、勝利への接続は1試合だけ
巨人は1勝2敗。
得点は14、失点は10。
数字だけなら大きく崩れていません。
7月31日はDeNAを6-0。
初回に先制し、5回、6回にも1点ずつ。8回には3点を追加し、最後まで無失点でした。
これは、
先制→追加点→再ロック
というかなり安定した試合です。
一方、8月1日は3回終了時点で0-8。
そこから6回に一挙7点を取り、1点差まで戻しました。
かなり強い再アンロックですが、最後の1点は届かず7-8。
8月2日は3回に先制しながら、6回に2点を失って1-2。
その後は得点できませんでした。
大きなビハインドから戻す力は見せた。
ただ、先制や反撃を最終的な勝利へ接続できない試合もあった。
という週でした。
中日|3試合すべて先制。それでも1勝2敗
中日は1勝2敗。
面白いのが、
3試合すべて中日が先制している
ことです。
7月31日は2回に先制し、6回まで1-0。
しかし7回に追いつかれ、8回に2点を取られて1-3。
8月1日は初回に先制すると、3回、4回、5回、6回と追加点を重ねて7-1。
この試合は、先制後に試合距離を広げ続けています。
8月2日は3回に2点を先制。
広島にその裏すぐ追いつかれ、7回に再び勝ち越しましたが、8回に2点を失って3-4。
つまり、
先にアンロックする力はある。
しかし僅差の場合、その優位を再ロックできていない。
という構造です。
7回以降は1得点・5失点。
第3週には終盤の再アンロックが非常に強く出ていましたが、第4週では再び終盤に動かされる側へ変化しています。
広島|先制ゼロ。それでも終盤から2勝
広島は2勝1敗。
そしてこの週も特徴的です。
3試合で一度も先制していません。
7月31日は中日に2回先制され、6回終了時点まで0-1。
それでも7回に追いつき、8回に2点を取って3-1。
8月1日は中日に序盤からリードを広げられ、1-7で敗れました。
8月2日は3回に2点を先制され、その裏に同点。
7回に再び勝ち越されましたが、8回に2点を取って4-3と逆転しました。
7回以降は、
5得点・1失点。
7月第1週にも「先制できなくても戻せる」という構造が出ていました。
第4週でも、
先に試合を動かされる
→ 距離を維持する
→ 終盤で再アンロック
という形で2勝。
この構造は7月全体を見るうえでも重要になりそうです。
ヤクルト|先制しても3連敗。再ロックが課題
ヤクルトは0勝3敗。
3試合中2試合で先制しています。
7月31日は2回までに3-0。
それでも7回に4失点して3-4。
8月1日は阪神に初回2点を取られたあと、2回に3点を取って逆転。
しかし3回に再逆転され、その後は得点できず3-7。
8月2日も初回に先制。
4回には3-3へ追いつきましたが、9回に勝ち越されて3-4。
7回以降は、
0得点・5失点。
試合を先に動かす力や、一度追いつく力はあります。
ただ、
その構造を最後まで維持する再ロックができない。
7月第1週でも見られた課題が、オールスター明けにも再び出た週でした。
パ・リーグ
| 球団 | 週間成績 | 得点-失点 | 先制時 | 5回リード時 | 7回以降 |
|---|---|---|---|---|---|
| ソフトバンク | 2勝0敗 | 15-6 | 1勝0敗 | 2勝0敗 | 2得点・1失点 |
| 西武 | 2勝1敗 | 13-7 | 0勝1敗 | 1勝1敗 | 7得点・2失点 |
| 日本ハム | 2勝1敗 | 12-6 | 2勝1敗 | 2勝1敗 | 1得点・3失点 |
| オリックス | 2勝2敗 | 16-19 | 0勝2敗 | リードなし | 7得点・7失点 |
| ロッテ | 1勝2敗 | 6-12 | 先制なし | リードなし | 3得点・1失点 |
| 楽天 | 0勝3敗 | 12-24 | 0勝2敗 | 0勝1敗 | 1得点・7失点 |
※7月31日の楽天-ソフトバンクは中止。
※8月3日はオリックス-楽天の1試合のみ。
ソフトバンク|中盤までにリードを作った2試合を連勝
ソフトバンクは2勝0敗。
8月1日の楽天戦は3回に2点を先制。
4回にも1点、7、8回にも追加点を取り5-0。
8月2日は楽天に3回先制されましたが、4回に4点を取って逆転。
楽天に3点差まで詰められましたが、6回に一挙6点を取り10-6としました。
2試合とも、
5回終了時点でリード→勝利。
1試合は先行型。
もう1試合はビハインドからの再アンロック型です。
第2週、第3週でも見えていた、
先にゲームを作れる強さ+途中から作り直せる強さ
の両方が、この週にも出ています。
西武|先制された2試合を逆転勝ち
西武は2勝1敗。
7月31日は3回に先制。
4回に逆転されましたが、その裏に再逆転。
しかし6回に追いつかれ、延長11回に2点を失って4-5でした。
一方、8月1日は6回にオリックスに先制されましたが、7回2点、8回2点で4-1。
8月2日も2回に先制されながら、5回に3点を取り逆転。8回にも2点を追加して5-1。
つまり2勝はどちらも、
先制される
→ 中盤まで距離を維持
→ 後半から再アンロック
という形です。
7回以降も、
7得点・2失点。
先制した7月31日は負け、先制された2試合を勝つという、かなり面白い週でした。
日本ハム|3試合すべて先制。2勝1敗
日本ハムは2勝1敗。
7月31日は2回に3点を取り、その後も追加点を重ねて6-1。
8月1日も3回に先制し、5回終了時点では3-1。
しかしロッテに6回2点で追いつかれ、9回に2失点して3-5。
8月2日は2回に先制し、3回にも2点追加。そのまま3-0で勝っています。
3試合すべてで先制。
そして5回終了時点でも3試合すべてリードしていました。
つまり前半に構造を作る力は非常に安定しています。
ただし8月1日のように、終盤までその優位をロックし切れない試合もありました。
ロッテ|3試合すべて先制されながら1勝
ロッテは1勝2敗。
7月31日は日本ハムに序盤からリードを取られて1-6。
8月2日も2回、3回に失点し、3安打無得点で0-3。
唯一勝った8月1日も日本ハムが先制しました。
5回終了時点で1-3。
しかし6回に2点を取って追いつき、9回にさらに2点を取って5-3。
この試合は、
先制される
→ 中盤まで距離を保つ
→ 6回に追いつく
→ 9回に再アンロック
という勝ち方でした。
3試合すべてで先制できず、5回リードもゼロ。
それでも1勝を作った再アンロックは評価できますが、自分たちからゲームを作る力には課題が出た週でした。
オリックス|勝った2試合はどちらもビハインドから
オリックスは2勝2敗。
この週もかなり面白いです。
先制した2試合は、
0勝2敗。
一方、勝った2試合はどちらも相手に先制されています。
7月31日は西武に先制され、4回には一度逆転。
その裏に再逆転され、6回に追いつき、延長11回に2点を取って5-4。
何度も構造を動かされながら、最後に勝ち切りました。
さらに8月3日の楽天戦。
初回4点、2回2点を取られ、序盤で0-6。
それでも1、2回に3点を返し、6回に1点、7回に2点。
6-6まで追いつくと、9回に3点を取り9-6でサヨナラ勝ちしました。
これはかなり強い再アンロックです。
この週のオリックスは、
自分たちが最初に作ったゲームより、一度壊されたゲームを作り直した方が勝てている
という特殊な構造でした。
主構造が崩れたあとの代替構造・再構築力を見るうえで、かなり重要な週です。
楽天|リードを作っても勝利まで接続できず
楽天は0勝3敗。
8月1日はソフトバンクに先制されて0-5。
8月2日は3回に先制。
しかし4回に4失点し、その後も失点を重ねて6-10。
8月3日はさらに象徴的でした。
初回4点、2回2点。
序盤で6-0までリードを広げています。
それでもオリックスに徐々に追い上げられ、7回に6-6。
9回に3点を取られて6-9で敗れました。
つまり、
先制できない試合で負けるだけでなく、大きなリードを作った試合も再ロックできない。
7回以降は1得点・7失点。
第4週は、優位を勝利へつなぐ接続部分にかなり大きな課題が出た週と見ます。
第4週で特に目立った構造
阪神|再アンロックと再ロックが両立
3勝0敗。
しかも7回以降は、
5得点・0失点。
先制された試合からも2勝しています。
7月後半に出てきた、
中盤まで試合を残す→終盤で動かす→その後をロックする
という構造が、第4週ではかなりきれいにつながりました。
広島|先制ゼロでも2勝
3試合すべて相手が先制。
それでも2勝1敗。
7回以降は5得点・1失点です。
7月第1週にも似た形が出ており、先制されてもゲームを失わず、後半に戻す構造は7月全体を分析するときの重要なポイントになりそうです。
中日・ヤクルト|先制と勝利がつながらない
中日は3試合すべて先制して1勝2敗。
ヤクルトも先制した2試合を両方落としています。
どちらも、
アンロックする力はある。
しかしその後の再ロックが弱い。
という形が出ました。
西武|後半からゲームをひっくり返す
先制された2試合を2勝。
7回以降7得点・2失点。
第4週の西武は後半の再アンロックが勝利に直結しました。
オリックス|主構造が崩れても勝ち筋を作り直す
特に8月3日の0-6から9-6は象徴的です。
今週の2勝はどちらも相手に先制された試合。
最初のゲームプランが崩れたあとに、別の勝ち筋を作れるか。
かなマネが重視している「構造復旧力」が非常に強く出た週でした。
楽天|6点リードでも再ロックできず
逆に楽天は、8月3日に6-0から逆転負け。
第4週全体でも0勝3敗、7回以降1得点・7失点でした。
リード形成と勝ち切る力がつながっていない状態として残しておきたいです。
これで7月の4週間がつながった
今回、第4週を8月3日まで広げたことで、
第1週:7月7日〜13日
第2週:7月14日〜20日
第3週:7月21日〜27日
第4週:7月28日〜8月3日
という、火曜日スタートのサイクルで整理できました。
第4週はオールスターの影響で試合数こそ少ないですが、7月後半から8月序盤へ構造がどう接続したのかを見る意味では重要です。
特に、
阪神の終盤構造は継続しているのか。
広島の再アンロックは偶然ではないのか。
中日の終盤構造はなぜ週ごとに大きく動くのか。
ソフトバンクは先行型から複数の勝ち筋を持つ形へ変化しているのか。
オリックスの再構築力は継続するのか。
といった点が見えてきました。
次は第1〜4週をまとめて、7月を通した12球団の構造分析を作ります。
週ごとの上振れ・下振れをならしながら、
「7月、このチームはどんな試合なら勝ちやすかったのか」
を整理していきます。
※集計期間:2026年7月28日〜8月3日
※7月28・29日のオールスターゲームは集計対象外
※7月30日は公式戦なし
※7月31日の楽天-ソフトバンクは中止
※「7回以降」は7回から延長終了までを集計
※試合結果・イニングスコアはNPB公式サイトなどの公開情報をもとに、かなマネで整理しています。
コメント